インプラントは「入れて終わり」ではありません|長く使うために大切なメインテナンス
2026年8月19日
「インプラントは何年くらいもちますか?」
インプラント治療をご検討されている患者様から、よくいただくご質問のひとつです。
インプラントは、適切な治療とその後のメインテナンスを行うことで、長期にわたって使用することが期待できる治療です。
しかし、大切なのは、「インプラントを入れたら治療は終わり」ではないということです。
私たちは、インプラントは「入れる治療」だけではなく、「長く守っていくところまで含めた治療」だと考えています。
今回は、インプラントを長く安定して使っていただくために、治療後のメインテナンスでどのようなことを確認しているのかをご紹介します。
インプラントにも「歯周病のような病気」があります
インプラントそのものは、天然歯のようにむし歯になることはありません。
しかし、インプラントの周囲にプラークが蓄積すると、周囲の組織に炎症が起こることがあります。
代表的なものが、「インプラント粘膜炎」と「インプラント周囲炎」です。
インプラント粘膜炎は、インプラント周囲の粘膜に炎症が起きているものの、インプラントを支える骨の喪失までは認められない状態です。
一方、炎症がさらに進行してインプラント周囲炎になると、出血や排膿、ポケットの深化に加えて、インプラントを支えている骨の喪失が認められるようになります。

*「インプラント周囲炎・インプラント粘膜炎・健康なインプラント周囲組織」の比較画像
インプラント周囲の炎症は、早期に発見し適切に対応することが重要です。
画像を見ると分かるように、問題が大きくなってから対応するのではなく、小さな変化を早い段階で見つけることが非常に重要です。そのために欠かせないのが、治療後の定期的なメインテナンスです。
インプラントのメインテナンスは「クリーニング」だけではありません
メインテナンス=歯をきれいにすること」というイメージをお持ちの方も多いと思います。
もちろん、プラークを取り除き、清潔な状態を保つことは非常に重要です。
しかし、インプラントのメインテナンスでは、クリーニングだけを行っているわけではありません。
インプラントを長期的に安定させるために、
・歯肉からの出血(BOP)
・ポケットの深さの変化(PPD)
・排膿の有無
・プラークコントロール
・X線写真による骨レベル
・噛み合わせやスクリューの緩み
・上部構造の形態
などを継続的に確認していきます。

インプラントのメインテナンスでは、周囲組織だけでなく、骨・噛み合わせ・上部構造まで確認します。
特に重要なのは、一回の検査結果だけで判断しないことです。
例えば、インプラント周囲のポケットは「何mmだから悪い」と数字だけで判断するものではありません。
治療後の状態を記録しておき、
「以前と比較して深くなっていないか」
「出血するようになっていないか」
「骨の状態に変化がないか」
といった経時的な変化を確認することが重要です。
X線写真についても同様です。
治療後の状態を基準として保存し、その後のX線写真と比較することで、見た目だけでは分からない骨の変化を確認していきます。
実は「インプラント上部構造の形態」もメインテナンスに関係します
インプラントを長く安定して使用するためには、患者様によるセルフケアや定期的なメインテナンスだけでなく、治療する側の設計も重要です。
天然歯とインプラントでは、歯ぐきの中の構造が大きく異なります。
天然歯には歯根がありますが、インプラントでは骨の中に埋入されたインプラント体の上に上部構造(人工の歯)を装着します。
そのため、インプラントの上部構造は天然歯と比較して、歯ぐき付近のふくらみが大きい「オーバーカントゥア」になりやすいという特徴があります。

インプラントは構造上、天然歯とまったく同じ形にすることはできません。
適切な位置にインプラントを埋入し、上部構造を丁寧に設計した場合でも、天然歯と比較すると歯ぐき付近にある程度のふくらみが生じることがあります。つまり、どれだけ適切に治療を行っても、構造上ある程度のオーバーカントゥア(ふくらみ)は避けられない場合があります。
大切なのは、そのふくらみを単純になくすことではありません。
見た目や機能性を確保しながら、歯ブラシやフロスなどが届きやすく、患者様ご自身でもできるだけ清掃しやすい形態に設計することが重要です。
そして、そのような上部構造を作るためには、上に装着する歯だけを考えるのではなく、インプラントをどの位置・角度に埋入するかという治療計画の段階から考える必要があります。
インプラントの埋入位置、上部構造の形態、周囲の骨や歯肉、噛み合わせ、そして治療後のメインテナンス。これらは、それぞれ別々のものではありません。
治療開始時から、その後のメインテナンスまでを見据えて設計することが、インプラントの長期安定につながります。
インプラントを長く使っていただくために
インプラント治療は、インプラントを正確に埋入するだけで終わりではありません。
清掃性や噛み合わせを考えた上部構造を設計し、治療後も定期的に状態を確認していくこと。
「入れること」から「長く守ること」までを一つの治療として考えることが、インプラントの長期安定につながります。
東京銀座デンタルクリニックでは、治療後のメインテナンスにも力を入れています。
先日開催されたOSSTEM JAPAN DH1Dayセミナーでも、当院の歯科衛生士がインプラントの長期安定を支えるメインテナンスについて講演を行いました。
インプラントの長期安定を支える歯科衛生士の役割 ― OSSTEM JAPAN DH1Dayセミナー講師を担当しました ―
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矯正治療が終わったのにインプラントができない?―歯根の位置まで考えた矯正治療
2026年8月13日
インプラント治療では、歯が抜けている部分に十分なスペースがあれば治療できると思われる方も多いかもしれません。
しかし実際には、お口の中から見える「歯と歯の隙間」だけでは、インプラントを埋入できるかどうか判断できないことがあります。
今回は、他院で矯正治療を終えた後、インプラント治療について当院へご相談いただいたケースをご紹介します。
歯の隙間はあるのに、インプラントを入れられない?
こちらのケースでは、矯正治療によって欠損部分に歯が入るスペースは確保されていました。
一見すると、インプラント治療を行うためのスペースも十分にあるように見えます。
しかし、歯の表面だけでなくCBCT画像を用いた三次元診断により、歯根の軸傾斜や骨幅まで精緻に評価すると状況は異なっていました。

*口腔内スキャンとX線画像を重ねて確認すると、歯冠部にはスペースがある一方、骨の中では隣接する歯根との距離が十分ではないことが分かります。
インプラントでは「歯根のスペース」も重要です
インプラントは骨の中に埋入する治療です。
そのため、最終的な歯が入るスペースだけではなく、インプラントを適切な位置・方向に埋入するための骨のスペースや、隣接する歯根との位置関係まで確認する必要があります。
今回のケースでは、見た目上のスペースは確保されていましたが、インプラント治療を行うという観点では歯根間のスペースが十分ではありませんでした。
そこで当院では、すぐにインプラントを埋入するのではなく、再度矯正治療を行い、歯根の位置を整えてからインプラント治療へ進む計画としました。
矯正治療には「最終的なゴールから逆算した設計」が大切
矯正治療には、歯並びや噛み合わせの改善など、それぞれ異なる治療目的があります。
そのため、今回のケースだけをもって以前の矯正治療の良し悪しを判断することはできません。
一方で、矯正治療後にインプラントを予定している場合は、最終的なインプラントの位置まで考えた矯正治療計画が重要になります。
単に「歯と歯の間に隙間を作る」のではなく、
どこにインプラントを埋入し、どの位置に最終的な歯を作るのか。
そこから逆算して、歯冠だけでなく歯根の位置まで整えていく必要があります。
当院では矯正とインプラントを一つの治療として考えます
東京銀座デンタルクリニックでは、インプラント治療と矯正治療をそれぞれ独立した治療として考えるのではなく、最終的な歯の位置・噛み合わせ・インプラントの埋入位置まで含めて治療計画を立案しています。
今回のケースも、矯正治療を担当する飯岡拓馬医師が歯根の位置を再評価し、インプラント治療を見据えた再矯正を行う予定です。
「矯正治療は終わったけれどインプラントができないと言われた」
「インプラントを入れるためのスペースが足りないと言われた」
「矯正とインプラント、どちらから治療すればいいのか分からない」
このような場合でも、矯正とインプラントの両方から治療計画を検討することで、選択肢が広がる可能性があります。
まずは現在のお口の状態を正確に確認することが大切です。
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この記事の執筆・監修

飯岡 拓馬
歯科医師・歯学博士
OISS(Ortho Implant Synergy System)提唱者。インプラント・矯正治療を専門とし、
先天性欠損やインプラント矯正など、包括的な治療を得意とする。
・Osstem インプラント矯正治療ディレクター
・国際インプラント協会(IDIA)指導医
・日本口腔インプラント学会
・Quintessence Yearbook 掲載
・保田矯正塾 講師
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骨が硬い=安心ではない?実は難しいインプラント治療
2026年7月30日
Q.「骨が硬い」と言われました。インプラントには有利ですか?
A. 必ずしもそうではありません。実は、骨が硬すぎる場合もインプラント治療が難しくなることがあります。
インプラント治療というと、「骨が少ない」「骨が薄い」と治療が難しくなるイメージをお持ちの方が多いと思います。
では逆に、骨が硬くしっかりしていればインプラントにとって良い状態なのでしょうか?
実は、「骨が硬い=インプラントが成功しやすい」とは限りません。
骨が硬すぎると、なぜインプラントが難しい?
インプラントは、硬い骨にネジのようにしっかり固定できれば治療が成功する、というものではありません。
インプラントを埋入すると、その周囲に血液が入り、そこから治癒反応が始まります。
一方、非常に硬く緻密な骨では毛細血管が少なく、血流が乏しいことがあり、手術をしても出血が少ない場合があります。
つまり、「硬くてしっかりした骨」と「治りやすい骨」は、必ずしも同じではないのです。

血液が新しい骨をつくるスタートになります
インプラントを埋入した後、周囲に入り込んだ血液は血餅となり、そこへ細胞や血管が入り込んでいきます。
その後、徐々に新しい骨が形成され、インプラント表面と骨が結合していきます。
この現象を「オッセオインテグレーション」といいます。
つまりインプラント治療では、最初にしっかり固定されることだけでなく、その後に新しい骨が形成される環境が整っていることも非常に重要なのです。

硬い骨では「熱」にも注意が必要です
硬い骨へのインプラント治療でもう一つ注意しなければならないのが、骨を削る際に発生する「熱」です。
非常に硬い骨はドリルで削りにくいため、切削時に熱が発生しやすくなります。
このような骨の温度上昇を「ボーンヒーティング」と呼びます。
骨に過度な熱が加わると、周囲の骨組織がダメージを受け、場合によっては骨細胞が壊死してしまいます。
そうなれば、せっかくインプラントを埋入しても、正常なオッセオインテグレーションが妨げられる可能性があります。
そのため硬い骨へのインプラント治療では、十分な注水を行いながら、骨質に合わせて適切にドリリングすることが非常に重要になります。
なぜ骨が硬くなることがあるのでしょうか?
骨が硬くなる原因はさまざまですが、長期間炎症が続いている歯の周囲では、慢性的な刺激によって骨が硬く変化していることがあります。
「痛くないから大丈夫」「まだ噛めるから、もう少しこのままで」と状態の悪い歯を長期間放置していると、歯だけではなく、その周囲の骨にも変化が起こることがあります。
もちろん、残せる歯を安易に抜く必要はありません。
しかし、すでに保存することが難しい歯を長期間放置することが、結果として将来のインプラント治療を難しくしてしまう場合もあります。
「抜くべき?残すべき?」と迷ったら、早めにご相談ください
大切なのは、悪くなった歯をすぐに抜くことではありません。
「残せる歯なのか」「保存が難しい歯なのか」を早い段階で適切に診断することです。
残せる歯であれば、できるだけ早く治療して残す。
一方で保存が難しい歯については、その歯だけを見るのではなく、将来どのような治療を行う可能性があるのかまで考えて、適切なタイミングで抜歯することも重要です。
そしてインプラント治療では、
「骨があるか」だけでなく、「どのような骨なのか」まで診断する必要があります。
骨の量や形だけでなく、歯科用CTを用いた3次元的な骨密度(骨質)の解析を行い、周囲組織の状態まで総合的に評価した上で、お一人おひとりに適した治療方法を検討します。
「この歯はまだ残せるのだろうか?」
「抜歯してインプラントにした方がいいのだろうか?」
「骨の状態が悪く、インプラントが難しいと言われた」
このようなお悩みがある方は、状態がさらに悪化してしまう前に一度ご相談ください。
今すぐインプラントにするかどうかではなく、まず現在の歯と骨の状態を正確に診断し、将来を見据えてどのような治療方法が適しているのかを一緒に考えていきます。
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この記事の執筆・監修

金山 健夫
東京銀座デンタルクリニック 院長 / 歯学博士
インプラント治療・補綴治療・デジタル歯科治療を中心に診療を行う。
日本補綴歯科学会 専門医・指導医。
国立がん研究センター中央病院 非常勤医師(インプラント外科・補綴担当)。
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「仮歯」はすべて同じではありません。インプラント治療で大切な2種類の仮歯
2026年7月22日
インプラント治療で「仮歯」と聞くと、多くの方は「最終的な歯が入るまで一時的に使用する歯」というイメージをお持ちではないでしょうか。
しかし実際には、インプラント治療で使用する仮歯には、それぞれ異なる役割があります。
東京銀座デンタルクリニックでは、治療の段階に応じて仮歯を使い分け、一つひとつの工程を大切にしています。
今回は、当院が補綴治療において重要と考えている2種類の仮歯についてご紹介します。
TECは、治療期間中の日常生活を支える仮歯です
まず使用するのが「TEC(テンポラリークラウン)」です。

TECは、抜歯後からインプラントを埋入するまでの期間や、その後の治療期間中に装着します。
歯がない状態では見た目だけでなく、会話にも影響が出てしまいます。
そのためTECには、
・見た目を保つ
・会話がしやすい状態を維持する
・治療期間中の心理的な負担を軽減する
という役割があります。
つまり、抜歯後からインプラント治療が次のステップへ進むまでの期間を支える仮歯です。
インテリムレストレーションは、最終補綴を完成させるための仮歯です
インプラントが安定し、次の治療段階へ進むと、当院では「インテリムレストレーション(プロビジョナル)」を製作します。
こちらも「仮歯」と呼ばれますが、その目的はTECとは大きく異なります。
私たちは、インテリムレストレーションを「ディフィニティブレストレーション(ファイナル)を完成させるためのリハビリテーション器具」と考えています。
実際に患者さまに使用していただきながら、
・噛み合わせ
・発音
・清掃性
・見た目
・歯ぐきとの調和
などを細かく確認し、必要に応じて微調整を繰り返します。
この工程を経ることで、その患者さまにとって最も自然で快適な形態へと仕上げていきます。
なぜレジン(歯科用樹脂)を使用するのでしょうか?
インテリムレストレーションには、レジン(歯科用樹脂)を使用しています。
「最終的にはセラミックが入るのに、なぜレジンなの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
その理由は、口腔内で細かな調整が容易に行える素材だからです。
実際に生活していただきながら、
・少しだけ噛み合わせを調整する
・清掃しやすい形態へ修正する
・歯ぐきとの調和を整える
・より自然な見た目へ近づける
といった細かな修正を繰り返すことができます。
また、見た目も天然歯に近い状態で製作するため、日常生活で大きな違和感なく過ごしていただけます。
ディフィニティブレストレーションはゼロから作るものではありません

左がインテリムレストレーション(プロビジョナル)、右がディフィニティブレストレーション(ファイナル)です。
一見すると、大きな違いは分からないかもしれません。
実は、それこそが私たちの目指している補綴治療です。
インテリムレストレーションの段階で、患者さまが快適に使用できる形態を十分に検証します。
その後、口腔内スキャナーによるデジタルデータとして、その完成した形態を精密に記録します。
従来の型取りでは難しかった形態も、デジタルデータとして忠実に保存できます。
そして、そのデータをもとにディフィニティブレストレーション(ファイナル)を製作することで、インテリムレストレーションで完成した形態をできるだけ忠実に再現します。
つまり、ディフィニティブレストレーションを口腔内で初めて完成させるのではなく、患者さまがすでに快適に使用していた形態をデジタル技術によって引き継ぐという考え方です。
東京銀座デンタルクリニックのインプラント治療
インプラント治療のゴールは、「インプラントを埋入すること」ではありません。
患者さまが長く快適に噛み、自然に話し、笑顔で過ごせることです。
そのために私たちは、目の前の一本の歯だけではなく、その先の何年、何十年という時間まで見据えて補綴治療を行っています。
インプラントをご検討中の方は、「どのインプラントを使用するか」だけではなく、どのような考え方で最終補綴まで治療を行っているのかにも、ぜひ注目してみてください。
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この記事の執筆・監修

金山 健夫
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50代・60代でも矯正はできますか? ~年齢よりも大切なのは、お口全体を考えた治療計画です~
2026年7月8日
「もう50代だから矯正は難しいですよね?」
当院では、このようなご相談をいただくことがあります。
確かに年齢を重ねると、歯並びだけではなく、歯を失っていたり、ブリッジや被せ物が入っていたりと、お口の状態はより複雑になります。
しかし、矯正治療ができるかどうかは年齢だけで決まるものではありません。
大切なのは、現在のお口の状態を正しく診断し、将来を見据えた治療計画を立てることです。
今回は、50代で治療を開始された患者様をご紹介します。
初診時のご希望は「インプラント治療」でした
この患者様が最初にご希望されたのは、「しっかり噛めるようになりたいので、インプラント治療をしたい」ということでした。
初診時には複数の欠損があり、ブリッジによる治療も行われていました。
また、噛み合わせや歯並びを詳しく診査すると、将来的には矯正治療を組み合わせた方が、より長期的に安定した治療結果が期待できる状態でした。
そのため初回カウンセリングでは、「インプラントだけでなく、矯正治療も選択肢の一つになります。」というお話もさせていただきました。
ただし、治療を選択するのは患者様ご自身です。
当院では考えられる治療方法はすべてご説明しますが、無理に治療をおすすめすることはありません。
患者様のご希望を尊重し、まずはインプラント治療から開始しました。
治療を進める中で、患者様のお気持ちが変わりました
インプラント治療が進み、お口の機能が改善していく中で、患者様からこのようなお話がありました。
「ここまで治るなら、歯並びも整えたいです。」
このようなお気持ちの変化は決して珍しいことではありません。
最初は「噛めるようになれば十分」と考えていた患者様でも、
治療が進むにつれて、
・より自然な歯並びにしたい
・この先も長く自分の歯やインプラントを大切に使いたい
・噛み合わせまでしっかり整えたい
というお気持ちになる方は少なくありません。
そこで改めて診査・診断を行い、矯正治療を開始しました。
症例のご紹介
初診時(左)と治療終了時(右)の比較です。

インプラント治療で噛む機能を回復した後、矯正治療を行うことで歯並びと噛み合わせを整えました。
口腔内写真だけでなく、レントゲン写真でも、お口全体の変化をご確認いただけます。
矯正治療は見た目だけが目的ではありません
今回の症例では、インプラント治療によって噛む機能を回復した後、矯正治療で歯並びと噛み合わせを整えました。
当院では、見た目だけでなく、長く快適に使えるお口をつくることを大切にしています。
歯の位置を整えることで、インプラントや被せ物への負担を軽減し、清掃性や長期的な安定性の向上も期待できます。
年齢だけで諦める必要はありません
50代・60代になると、「もう矯正は遅いのでは?」と感じる方も少なくありません。
しかし、重要なのは年齢ではなく、お口全体の状態です。
適切な診査・診断を行えば、年齢に関係なく治療の選択肢が広がることがあります。
東京銀座デンタルクリニックの考え方
当院では、インプラントだけ、矯正だけではなく、お口全体を一つの単位として診断しています。
CTや口腔内スキャン、噛み合わせの分析をもとに、一人ひとりに合わせた治療計画をご提案しています。
「年齢的に難しいかもしれない」と感じている方も、まずはお気軽にご相談ください。
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飯岡 拓馬
歯科医師・歯学博士
OISS(Ortho Implant Synergy System)提唱者。インプラント・矯正治療を専門とし、
先天性欠損やインプラント矯正など、包括的な治療を得意とする。
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インプラントは何年もちますか? 長持ちさせるために大切な3つのポイント
2026年7月2日
「インプラントはどのくらいもちますか?」
患者さまからよくいただくご質問です。
インプラントは、適切な診査・診断、精密な治療、そして治療後のメインテナンスを継続することで、
10年、20年、あるいはそれ以上の長期にわたり良好な状態を維持することが可能です。
国内外の多くの研究では、インプラントの10年生存率は90〜95%以上と報告されており、適切な治療とメインテナンスを継続することで長期間安定して機能することが期待できます。
今回は、インプラントをより長く、生涯にわたって機能させるために大切な3つのポイントを解説します。
① 精密な診査・診断に基づく治療設計
インプラント治療で最も重要なのは、治療前の診査・診断です。
当院では、骨の量や神経・上顎洞との位置関係、噛み合わせまで三次元的に分析しています。
患者さま一人ひとりのお口の状態に合わせ、安全性と長期的な安定性を考えた治療計画をご提案しています。


② 包括的なアプローチと確かな技術
インプラントは、埋入する位置や角度、噛み合わせまで精密に設計することで、長く安定して機能しやすくなります。 単に欠損部にインプラントを埋入するだけでなく、全体の噛み合わせのバランスを整えるために、必要に応じて骨造成や矯正治療も組み合わせた包括的なシミュレーションを行います。科学的根拠に基づいた力をコントロールする設計こそが、インプラントへの過度な負担を防ぎ、長期安定を実現する鍵となります。
③ 科学的リスク管理に基づく定期メインテナンス
インプラント自体は虫歯になりませんが、「インプラント周囲炎」を患うと、自覚症状がないまま周囲の骨が溶け、インプラントを失う最大の原因になります。学術的な調査でも、定期メインテナンスを怠った場合は、周囲炎の発症リスクが大幅に高まることが実証されています。
そのため、ご自宅でのセルフケアと歯科医院での定期的なメインテナンスが欠かせません。 当院では、「メインテナンスもインプラント治療の一部」と考えています。歯科医師と歯科衛生士が連携し、お口の状態に合わせた専門的なメインテナンス(専用機器を用いた精密なクリーニング等)を行っています。
また、当院の歯科衛生士は継続的に知識・技術の研鑽を重ねており、2026年8月にはインプラントメインテナンスをテーマとしたセミナーで講師を務める予定です。指導的立場にある専門スタッフが、患者さまのリスクに応じた科学的なケアを提供いたします。

安心して治療を受けていただくために
東京銀座デンタルクリニックでは、インプラントを長く安心してご使用いただくため、適切な診査・診断、精密な治療、そして継続的なメンテナンスを大切にしています。
それでも、「万が一のことが心配」という患者さまもいらっしゃいます。
そのため当院では、ご希望の患者さまを対象にガイドデントのインプラント10年保証制度にもご加入いただけます。
治療後も安心してインプラントをご使用いただけるよう、治療技術だけでなく、アフターサポート体制も整えています。
インプラントを長持ちさせるために
インプラントを長持ちさせるためには、
・精密な診査・診断に基づく治療設計
・包括的なアプローチと確かな技術
・科学的リスク管理に基づく定期メインテナンス
この3つが欠かせません。
東京銀座デンタルクリニックでは、インプラントを埋入することをゴールとは考えていません。
長く安心してお使いいただくことをゴールと考えています。
精密な診査・診断に基づく治療設計、包括的なアプローチと確かな技術、継続的なメインテナンス、そしてご希望に応じた保証制度まで含めて、患者さまが安心して治療を受けられる環境づくりを大切にしています。
インプラント治療をご検討中の方や、長く安心して使えるインプラント治療をご希望の方は、ぜひ一度東京銀座デンタルクリニックへご相談ください。
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金山 健夫
東京銀座デンタルクリニック 院長 / 歯学博士
インプラント治療・補綴治療・デジタル歯科治療を中心に診療を行う。
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国立がん研究センター中央病院 非常勤医師(インプラント外科・補綴担当)。
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オールオン4と言われました。本当にそれが最善なのでしょうか?
2026年6月10日
インプラント治療のご相談で、近年よく耳にする言葉のひとつに「オールオン4(All-on-4)」があります。
患者様からも、
・「他院でオールオン4を勧められました」
・「歯を全部抜いてオールオン4にすると言われました」
・「オールオン4が一番良い治療なのでしょうか?」
というご相談をいただくことがあります。
オールオン4は、少ない本数のインプラントで固定式の人工歯を支える優れた治療コンセプトです。
しかし当院では、「オールオン4だから良い」「オールオン4だから悪い」という考え方はしていません。
大切なのは治療法の名前ではなく、その患者様にとって本当に長期的に安定する治療かどうかです。
オールオン4とはどのような治療でしょうか?
オールオン4とは、4本のインプラントで片顎の人工歯を支える治療コンセプトです。
一般的には、
・前方の2本は垂直に埋入
・後方の2本は傾斜をつけて埋入
することで、骨造成を回避しながら固定式の人工歯を支えることを目的としています。

オールオン4には、
・少ない本数で固定式の歯を支えられる
・骨造成を回避できる場合がある
・治療期間を短縮できる場合がある
といったメリットがあります。
その一方で、患者様のお口の状態によっては別の治療設計が適している場合もあります。
「オールオン4」という言葉だけでは治療内容は分かりません
現在では「オールオン4」という言葉が広く知られるようになりました。
しかし実際には、
・4本ではない
・骨造成を併用している
・即時負荷を行わない
・本来のコンセプトとは異なる設計
であっても「オールオン4」という名称で説明されることがあります。
もちろんそれが悪いという意味ではありません。
ただ、患者様がイメージしているオールオン4と、実際に行われる治療内容が一致していないケースも少なくありません。
そのため当院では、まず診断を行い、
・骨の状態
・残存歯の状態
・清掃性
・咬合設計
・長期安定性
を総合的に評価することを重視しています。
本来のオールオン4ではボーンリダクションを行うことがあります
オールオン4の本来の考え方では、必要に応じて骨の高い部分を整える処置(ボーンリダクション)を行います。
特に下顎前歯部では骨が高く残っていることがあり、そのまま人工歯を作製すると
・補綴スペース不足
・清掃性の低下
・審美性の低下
につながる場合があります。
そのため骨の高い部分を整え、顎堤を平坦化してからインプラント治療を行う考え方があります。

ボーンリダクションの目的は、単に骨を削ることではありません。
・人工歯のスペース確保
・清掃性の向上
・審美性の向上
・長期安定性の向上
を目的として行われます。
当院が傾斜埋入に慎重な理由
オールオン4では後方のインプラントを傾斜埋入することがあります。
これは骨造成を回避しやすいというメリットがあります。
一方で当院では、傾斜埋入そのものに対して慎重な考えを持っています。
理由は、治療後の清掃性やメンテナンス性です。
傾斜埋入したインプラントでは、角度を補正するためのアングルアバットメント(マルチユニットアバットメント)が使用されます。
もちろん優れたシステムですが、構造が複雑になることで、
・清掃しにくい
・汚れが溜まりやすい
・長期的なメンテナンスが難しくなる
可能性があります。
当院では、インプラントは「入れること」よりも「長く維持すること」が重要だと考えています。
そのため、
・補綴設計
・清掃性
・メンテナンス性
・将来的な対応のしやすさ
まで含めて治療計画を立案しています。
当院の全顎インプラント治療症例

上下顎の歯を失った患者様に対し、骨造成を併用しながら全顎的なインプラント治療を行った症例です。
本症例では、
・骨の状態
・咬合設計
・清掃性
・長期安定性
を総合的に考慮しながら治療計画を立案しました。
当院では治療法ありきではなく、患者様一人ひとりに合わせた設計を行い、機能回復と長期安定を目指しています。
当院が全顎インプラント治療で重視していること
当院では、
・オールオン4
・オールオン6
・骨造成併用インプラント
・残存歯の保存
・矯正治療の併用
など、様々な選択肢の中から診断を行っています。
重要なのは、「どの治療法を行うか」ではなく、「その患者様にとって最適な治療計画は何か」です。
オールオン4は有効な選択肢のひとつです。
しかし、すべての患者様にとって最善とは限りません。
当院では、治療法の名前ではなく、骨の状態・清掃性・咬合設計・長期安定性を重視しながら診断を行っています。
オールオン4と言われて不安な方へ
・本当に歯を全部抜く必要があるのか
・他の治療方法はないのか
・自分の場合はどのような選択肢があるのか
患者様のお口の状態によって、最適な治療方法は異なります。
当院では、オールオン4ありきではなく、骨の状態・残存歯・清掃性・咬合設計・長期安定性まで含めて診断を行っています。
「他院でオールオン4を勧められた」「別の選択肢がないか知りたい」という方もお気軽にご相談ください。
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この記事の執筆・監修

金山 健夫
東京銀座デンタルクリニック 院長 / 歯学博士
インプラント治療・補綴治療・デジタル歯科治療を中心に診療を行う。
日本補綴歯科学会 専門医・指導医。
国立がん研究センター中央病院 非常勤医師(インプラント外科・補綴担当)。
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フラップレスインプラントは本当に良い治療ですか? ~当院が歯肉形態(エマージェンスプロファイル)を重視する理由~
2026年6月5日
インプラント治療について調べていると、「フラップレスインプラント」という言葉を目にすることがあります。
フラップレスインプラントは歯肉を大きく切開せずに行うため、
・腫れが少ない
・痛みが少ない
・手術時間が短い
といったメリットがあります。
そのため、「できるだけ負担の少ない方法で治療したい」という患者様には魅力的に映るかもしれません。
しかし当院では、「インプラントを入れること」だけでなく、「どのような歯肉形態で治癒させるか」を非常に重要視しています。
インプラント治療は埋入して終わりではありません
インプラント治療で本当に重要なのは、単に骨の中へインプラントを埋入することではありません。
最終的な
・見た目
・清掃性
・長期安定性
は、インプラント周囲の歯肉形態によって大きく左右されます。
特に補綴学では、歯肉から歯が立ち上がる形態を「エマージェンスプロファイル」と呼びます。
当院では、このエマージェンスプロファイルが 「滑らかで天然歯いん近いこと」が、プラークの停滞を防ぎ、インプラント周囲炎のリスクを抑える(=長期安定性)のために極めて重要だと考えています。
フラップレスインプラントではヒーリングアバットメントによる治癒が一般的です
フラップレスインプラントでは、歯肉を切開せずにインプラントを埋入するため、多くの場合は埋入と同時にヒーリングアバットメントを装着する「1回法」で治療が行われます。
ヒーリングアバットメントは、インプラント周囲の歯肉を治癒させるための部品です。
術後の治療期間を短縮できるメリットがありますが、一方で歯肉はヒーリングアバットメントの形態に沿って治癒していきます。
そのため、最終的な歯肉形態やエマージェンスプロファイルのコントロールには限界が生じる場合があります。
当院では、この点も考慮しながら治療計画を立案しています。
同じインプラントでも歯肉の治り方は変わります

上の図は歯肉の治癒の違いを模式的に表したものです。
ヒーリングアバットメントで治癒した場合、歯肉はその形態に沿って治癒するため、比較的円形で機械的な歯肉形態になりやすくなります。
一方で、プロビジョナルレストレーション(仮歯)を用いて治癒させた場合は、最終的な歯冠形態に近い状態で歯肉を誘導することができます。
その結果、より自然な歯肉の立ち上がりを獲得しやすくなります。
実際の口腔内でも歯肉形態に違いが現れます

こちらは実際の症例です。
左はヒーリングアバットメントの形に沿って治癒した状態です。
一方、右は2次オペ時にプロビジョナルレストレーション(仮歯)を装着し、歯肉形態をコントロールした状態です。
同じインプラントであっても、歯肉の立ち上がり方やボリューム感に違いが生じることがお分かりいただけると思います。
当院では単にインプラントを埋入するだけではなく、最終的にどのような歯肉形態を獲得するかまで考えながら治療を行っています。
当院は「歯肉を育てる」ことを重視しています

こちらは当院で治療を行った症例です。左は抜歯直後、右はインプラントを埋入し軟組織調整後に最終補綴を装着した状態です。
当院では抜歯後すぐにインプラントを埋入することだけを優先せず、まず歯肉環境を整えることを重視しています。
歯肉のボリュームや形態を整えることで、その後のインプラント治療や補綴治療をより理想的な状態で行うことが可能になります。
最終的には、インプラント部分だけが目立つのではなく、周囲の天然歯と調和した自然な歯肉の立ち上がりを目指します。
インプラント治療において重要なのは、「インプラントが入ること」ではなく、「天然歯と違和感なく調和し、長期的に安定すること」だと当院は考えています。
フラップレスインプラントが悪いわけではありません
ここで誤解していただきたくないのは、フラップレスインプラントそのものが悪い治療法というわけではありません。
適応症例では、
・患者様の負担が少ない
・手術時間が短い
・術後の腫れが少ない
という大きなメリットがあります。しかし、すべての症例に最適な方法とは限りません。
骨の状態や歯肉の厚み、角化歯肉の量、最終的な補綴形態などを総合的に判断し、適切な術式を選択することが重要です。
当院の考え方
当院では、「できるだけ早く治療を終えること」よりも、「できるだけ長く安定すること」を大切にしています。
そのため、
・骨の状態
・歯肉の状態
・噛み合わせ
・補綴形態
まで考慮しながら治療計画を立案しています。
インプラント治療をご検討中の方や、他院でフラップレスインプラントを提案されている方も、お気軽にご相談ください。
東京銀座デンタルクリニックへご相談ください
当院ではインプラント治療を単なる「欠損補綴」と考えるのではなく、天然歯と調和し、長期的に安定する口腔環境の構築を目指しています。
・「インプラントを検討している」
・「他院でフラップレスを勧められた」
・「見た目にもこだわりたい」
という方は、お気軽にご相談ください。
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この記事の執筆・監修

金山 健夫
東京銀座デンタルクリニック 院長 / 歯学博士
インプラント治療・補綴治療・デジタル歯科治療を中心に診療を行う。
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国立がん研究センター中央病院 非常勤医師(インプラント外科・補綴担当)。
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インプラントまでの「歯がない期間」はどうする?
2026年5月27日
当院が“治癒を待つインプラント”を選択する理由
インプラント治療をご検討中の患者様から、よくいただくご質問があります。
「抜歯したその日にインプラントは入れられますか?」
「歯がない期間はありますか?」
「前歯なので見た目が心配です…」
特に前歯では、
・見た目
・会話
・発音
・お仕事
・お食事
など、日常生活への影響を不安に感じられる方が多くいらっしゃいます。
当院では“すぐ埋入しない”ことがあります
インプラント治療には、
| ・抜歯と同時にインプラントを埋入する方法(即時埋入) |
・抜歯後、一定期間治癒を待ってから埋入する方法
があります。当院では、歯ぐきや骨の状態によっては、 抜歯後に一定期間治癒を待ってからインプラントを行う「Type2埋入(早期埋入)」を選択することがあります。
その理由は、
・歯ぐきの治癒を待てる
・炎症の改善を待てる
・骨や軟組織の状態を整えやすい
・長期的に安定した位置へ埋入しやすい
といったメリットがあるためです。
当院では、単に「早く入れること」よりも、
👉 長期的な安定性
👉 歯ぐきの治癒
👉 清掃性
👉 最終補綴の仕上がり
を重視しています。
“歯がない期間”をどう過ごすのかも重要です
一方で、患者様にとっては、「待つこと」そのものより、“その間どうなるのか”が大きな不安になります。
当院では、治癒期間中も見た目や日常生活に配慮するため、デジタル技術を活用した即時義歯を使用しています。
抜歯当日の流れ

上記は実際のケースです。
左から、
① 抜歯前
② 抜歯直後
③ 即時義歯装着後
を示しています。これらはすべて、同じ日に行った処置です。
治癒環境にも配慮しています
抜歯直後には、必要に応じてCGF(自己血由来の再生材料)を使用し、抜歯窩の治癒環境を整えています。
さらに、デジタル技術を活用した即時義歯をその日のうちに装着することで、
・見た目
・発音
・咀嚼
など、日常生活への影響を最小限に抑えるよう配慮しています。
CGFとは、患者様ご自身の血液から作製する再生材料で、抜歯後の治癒環境を整える目的で使用しています。
当院で使用しているCGFについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。
CGF(自己血由来の再生材料)についてはこちら
即時義歯は“その場で作っている”わけではありません
患者様から、「その日のうちに義歯を作るのですか?」と驚かれることがあります。
当院では、初診時に口腔内スキャンを行い、そのデータをもとに即時義歯をデジタル設計しています。
初診時のスキャンデータ

このように、口腔内をデジタルデータとして記録し、
・咬み合わせ
・歯の位置
・欠損部位
・見た目のバランス
などを確認しながら、即時義歯を設計しています。
そのため、
👉 見た目
👉 発音
👉 装着感
👉 日常生活での使いやすさ
にも配慮した治療が可能になります。
“待つ期間”にも意味があります
インプラント治療では、「早く終わること」が必ずしも最善とは限りません。
当院では、
・骨の治癒
・歯ぐきの状態
・炎症の改善
・補綴設計
まで含めて総合的に診断し、長期的な安定性を重視した治療をご提案しています。
そのため、症例によっては、
👉 抜歯後すぐではなく、一定期間治癒を待ってからインプラントを行う「Type2埋入(早期埋入)」を選択することがあります。
「なぜ当院がType2埋入を選択するのか」については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
当院がType2埋入(早期埋入)を選択する理由についてはこちら
インプラントをご検討中の方へ
「自分は即時埋入が向いているの?」
「歯がない期間はどのようになる?」
「見た目はどこまで自然にできる?」
など、症例によって適した方法は異なります。
まずは診査・診断の上で、患者様に合った治療方法をご提案いたします。
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金山 健夫
東京銀座デンタルクリニック 院長 / 歯学博士
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抜歯後の“治り方”まで考えた治療を大切にしています
2026年5月20日
抜歯というと、「歯を抜いて終わり」というイメージを持たれる方も多いかもしれません。
しかし実際には、抜歯後にどのように治癒していくかは、その後の治療結果にも大きく関わってきます。
特に、
・インプラント治療
・骨や歯ぐきの状態
・見た目の自然さ
・長期的な安定性
を考えると、“抜歯後の治癒環境”は非常に重要です。
当院の考え方
「身体が本来持つ治癒力を活かす」
当院では、「できる限りご自身の組織・治癒力を活かす」という考え方を大切にしています。
人の身体には本来、“治ろうとする力”が備わっています。
そのため私たちは、
・必要以上に侵襲を増やさない
・生体反応を邪魔しない
・自然な治癒の流れに乗せる
ということを意識しながら治療を行っています。
CGF(PRF)を使用しています
当院では抜歯時に、患者様ご自身の血液から作製したCGF(PRF)を抜歯窩へ填入しています。
CGF(PRF)は、採血した血液を遠心分離することで作製される、成長因子を多く含むフィブリンゲルです。
実際にはこのような流れで作製しています。

患者様ご自身の血液を採取し、遠心分離を行うことで、成長因子を多く含むフィブリンゲルが形成されます。
簡単に言うと、“ご自身の血液成分を利用して、身体本来の治癒反応を活かす処置”になります。
人工的な材料を多く使用するのではなく、まずは身体本来の治癒力を活かすそれが当院の抜歯後治療における基本的な考え方です。
実際にはこのように処置を行います
作製したCGF(PRF)は、抜歯窩へ填入し、創部を保護するように縫合します。

日々の診療の中では、
・歯ぐき(軟組織)の治癒が綺麗
・上皮化が比較的スムーズ
・抜歯後の組織が安定しやすい
と感じる場面が多くあります。
また、術後トラブルが少ない印象もあり、抜歯後の治癒環境を整える一助になっていると考えています。
※治癒には個人差があります。
ソケットプリザベーションについて
抜歯後の処置として、「ソケットプリザベーション(抜歯窩保存術)」を提案されたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
これは、
抜歯窩へ骨補填材を填入し、骨や歯ぐきのボリューム減少を抑えることを目的とした処置です。
もちろん、ケースによって有効な場面もあります。
しかし実際には、
・骨の状態
・軟組織の状態
・感染の有無
・将来的にどのタイミングでインプラントを行うか
によって、考え方は変わります。
当院では「治癒の流れ」を重視しています
当院では特に、
・軟組織の治癒
・血流
・生体の自然な回復
・組織の安定を重視しています。
そのため、“何を入れるか”だけではなく、“どう治癒させるか”を大切にしています。
特に待時埋入を前提とする場合、まずは身体本来の治癒反応を活かし、自然な治癒環境を整えることが重要だと考えています。
CGF(PRF)も、その考え方の延長線上にある処置の一つです。
抜歯は「抜いて終わり」ではありません
特にインプラント治療では、“抜歯後にどう治るか”によって、その後の治療の難易度や長期安定性が変わることもあります。
当院では、単に歯を抜くだけではなく、
・その後どう治癒するか
・骨や歯ぐきをどう守るか
・将来的にどう安定させるか
まで含めて治療を考えています。
ご相談について
「抜歯後の治りが心配」
「インプラントを見据えて相談したい」
「できるだけ身体に負担の少ない治療を受けたい」
という方は、
LINE相談https://lin.ee/nFrrKRC
WEB予約https://ginza-dental.or.jp/contact/#link01
よりお気軽にご相談ください
※CGFを用いた処置は、再生医療等安全性確保法に基づき、しかるべき届出を行った体制のもとで実施しています
この記事の執筆・監修

金山 健夫
東京銀座デンタルクリニック 院長 / 歯学博士
インプラント治療・補綴治療・デジタル歯科治療を中心に診療を行う。
日本補綴歯科学会 専門医・指導医。
国立がん研究センター中央病院 非常勤医師(インプラント外科・補綴担当)。
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